20代半ばで読んだとき、何度も泣いた本がある。
大切な友達にあげて
またすぐにどうしても読みたくなって買い戻した。
「強く生きる言葉」という本。
何年振りかに読んでみたが、やっぱり泣ける。
岡本太郎の言葉は、本当に、めちゃくちゃささる。
だけど、若かったころのようにではない。
太郎さんが一番大事にしているエネルギーは自分になくなっていることに気づいてせつなくなる。
でもわかったこと。昔より当たり前のことが書かれているって感じているのは、私がこれらの言葉と何年も共に生きてきたから。自分自身の言葉のように感じるから。
(もちろん、こんなにかっこよくは生きていないけど。目指してる人間性の方向がこれらの言葉と同じという意味で)
「ぼくは忘れるということを、素晴らしいことだと思っている。負け惜しみではなく、忘れるからこそ、常に新鮮でいられるんだ。」
前の日のことも覚えてない私はこのポジティブな言葉に当時おどろき、救われた。
「尊敬する人をもつことは甘えだと思う。それよりも、感動を大切にしろとぼくはいいたい。」
尊敬はいいことだと思うけど、何かに迷ったときとか、決断する時にその人ならどうするだろうと考えたりしているなら甘えだなとはっきりわかった。
「一生懸命、キミ自身の勉強をして高い人間性を目指せればそれでいいんだ。」
シンプルに生きていきたいな
「たとえ・・無名の人でも、自分をつらぬいて生きている人がいたら、そういう人をみつけてつきあうことだ」
なんか自分変わったなと思ったら立ち返りたい
「危険だ、という道は必ず、自分の行きたい道なのだ。本当はそっちに進みたいんだ。危険だから生きる意味があるんだ。」
危険を冒すこともない。そういう選択肢もない様な今の自分の生き方は、太郎さんのいう死と同じだなと感じることがある。
「・・自分に甘えたり、適当にうまくやろうとして成功したんじゃなくて、こんなことをしたら自分はだめになってしまうんじゃないか、死んじゃうんじゃないかと妥協しないで、自分をつらぬいてきた者のほうが成功している」
「自分自身を責めることで慰め、ごまかしている人が、意外に多いんだよ。そういうのは甘えだ。惨めな根性だと思うね。」
割とよく、特に近年こういうマインドになるから、戒めの為にもこの言葉をあらためて覚えておきたい。
「信念のためには、たとえ敗れるとわかっていても、おのれを貫く、そういう精神の高貴さがなくて、何が人間ぞとぼくはいいたいんだ。」
高貴さを持ちたい。
人間とは、生とは、死とは、という普遍的なこと、何年たっても読み直したくなる言葉。